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年末

2006.12.31.02:16

現在、12月31日午前二時前。
やっと、年末の用事がひととおりおわりました。

今年は28日まで、依頼を頂いた曲を仕上げていたので
それからラストスパート。
年賀状を200枚書き、大掃除をおこない、お正月の準備。

それだけだとよいのだけれど、なんとなく年末って
「日頃やろうと思って先延ばしにしていること」を
やってしまいたくなる。
返しそびれていた本を返したり、お礼をしようしようと思っている人に
贈り物を送ったり、だそうだそうと思っていた手紙をだしたり。
だから、大忙しです。
日頃ちゃんとやっていればこんなことにならないのだけれど。苦笑。

しかし「一年」という区切りがなんだか日頃できずにいたことの
締めきりの役目を果たしてくれると言うのは、結構ありがたいかも。笑。

今年はお掃除も頑張りました。
夫にも手伝ってもらい、家中の壁という壁、ドアというドア、床という床
全部ふきました。すごく気持ちがいい!
カーテンもいろいろなカバーも埃がついていそうなものは
全部お洗濯。
普段からお掃除は好きだけれど、これもまた
「普段できないところを掃除したい!」という気持ちが私を掃除の鬼に変えたのでした。

邪気を払うのも忘れません。炒ったお塩をお部屋にまいて、掃除機で吸い取りました。
これは、すごい効果です。私は「怖いもの」とかは見えませんが
これをやると朝起きた時の空気が透明になっているのを感じます。

家中ピカピカになったところで、お正月のお花を活けて完成!

明日、というか今日、大晦日はお昼に地方から友達が遊びにやってきます。
夜は東京大神宮に晦日詣でにいきます。
晦日詣でっていうのは、ニ年半ぐらい前にきいたのですが
大晦日に「一年のお礼を言うのがいいらしい」
という話をきいてから、「なるほど~!」と思い
友人たちとおこなっています。
去年は大晦日の夜にお礼を言って、そのあとみんなで御飯を食べて
12時すぎたら、初もうで。
一回で二度おいしいのでした。

そんなわけで、今年のブログはこれで最後です。
ではまた来年!

よいお年をお迎えくださいね。
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ふるさと

2006.12.26.23:31

プレゼント用CDに一曲だけ、アレンジものが入っています。
「ふるさと」の連弾。しかもウエディングバージョン。

これを書いたのは、かれこれ2年前の年末。今頃の時期だったと思います。

その頃まだ私は、一人暮しをしておりました。
私のすんでいた家は、大家さんの大きな素敵なお家の2階にありました。
2階に2部屋だけ、女性限定、しかもピアノ可で、セキュリティーもばっちりのお部屋。

隣のYちゃんとは、仲良しでよく部屋着のままお部屋に遊びにいきました。
一緒に御飯を食べたりお茶をのんだり。
なんだか、寮生活みたいで楽しかった。

そのYちゃんが、ある日私の部屋にやってきて「ねえ、ふるさとの連弾譜でいいのしらない?」と
尋ねてきました。
なんでも、Yちゃんの仲良しお友達が三月に結婚するそうで、その人は当時調律のお仕事をされて
いたのですが、農家にお嫁入りするのを期に調律のお仕事もやめてしまうんだとか。
音楽にかかわることをやめてしまうので、最後に想い出に大好きな「ふるさと」を結婚式
連弾で演奏したいと言っているとのことでした。

連弾の楽譜ってなかなかないんです。
しかも、花嫁さんになる方はものすごく忙しいので、練習時間がないとのこと。
だから練習しなくても弾けるものでなければだめ。
伴奏パートは隣のYちゃんが弾くと言っているが、Yちゃんも実は結婚をひかえていて
なんだかんだと忙しい毎日。練習の時間が山程あるとは思えない。
練習しなくてよくて、結婚式にあう楽譜。しかも一緒に歌えるようなのがいいと言っている。

そんな都合のいい楽譜がすぐに見つかるだろうか。

音楽が大好きな人が愛する男性と結婚するために仕事をやめるという話をきいた私としては
なんとかしてあげたい気持ちで一杯になりました。
う~ん。
「じゃあさ、私かいてあげる」
思わず、こう言ってしまったのでした。

実は私も結婚をすることがこの頃に決まって、ものすごい忙しい時期にはいろうとしていたのに
なんでか思わず言ってしまったんですよね。
しかし書きだしたら楽しくなってしまって、とりつかれたように寝る間も
おしんで作業していました。

こんな忙しいときになんで書くなんて言ったのかなと我ながら不思議におもいつつ。笑。

曲が仕上がって、二人に渡したら、それはそれは喜んでくれました。
喜ばれたのが嬉しくて、レッスン好きの血がさわぎ、二人のレッスンまでしてしまいました。

さて、すっかり気をよくした私は、婚約中だった夫がうちに来たとき
「ね、ふるさとアレンジしたの。聴いて。聴いて」といって無理矢理きいてもらいました。
そうしたら夫が「ふるさと」っていい曲だね~と言ってくれてさらに上機嫌。

それから年があけて1月2日。
夫の実家に結婚のご挨拶にいきました。
すると、なんと実家にグランドピアノが!
義理の父がピアノが好きで弾くのは知っていましたが、グランドピアノを買う程とは
しりませんでした。
毎日毎日弾いているけれど、自己流で習ったことがないので
人前で弾いたことがないと言っていました。

そこで、またよくわからない血が騒ぎ、「ここまでピアノが大好きなお父さんに、
人前で演奏できる機会をつくってあげたい!」という気持ちになってしまいました。
だって、毎日練習するほどピアノが好きなのに、人に聴いてもらえないなんてもったいない!

「お父さん、結婚式でひきませんか」と私が言うと
「一人じゃなければ弾いてもいいかな」というお返事。
そうか、じゃあ、私がおつきあいさせて頂こう。
なんの曲にしようかな…と考えていると
「あの、ふるさとの連弾すればいいじゃん」と夫。

おお!そうね。結婚式バージョンになってるもんね。
なんてちょうどいいんだろう。
もしかして、私自分のためにかいていたのかしらと思う程
都合のよい展開でした。

そしてめでたく自分の結婚式に義理の父とふるさとを連弾したのでした。

そして、それを見た隣のYちゃんも「私も結婚式でお母さんと連弾したい」と
いいだし、Yちゃんも結婚式でふるさと弾いたのでした。
Yちゃんも友達のために私に助けを求めにきたことが、いつの間にか自分のために
なっていたのでした。

結婚式で三回も続けて演奏されるなんて思いもしないで書いた「ふるさと」。
デモで配ることになるなんて全く思いもよらないことでした。
その後も、演奏会などで二回ほど演奏されたんです。ほんとにびっくり。

あんまり練習しなくていいように、くり返しを多くして簡単にひけるようにしました。
そのうちちゃんと楽譜を作ろうかなと思っています。







メリークリスマス

2006.12.25.00:45

今日は楽しいクリスマス。

私は夫とコンサートにでかけてまいりました。
日本作編曲家協会主催のアレンジャーズサミット「ジャズdeクリスマス」という
ちょっと面白いコンサートでした。

ビッグバンドの編成で、いろいろな方のアレンジの曲が登場。
そこで、宮川泰さんの御子息で作曲家・編曲家として御活躍の
宮川彬良さんが面白いことをしていました。

彼の説によれば「編曲家の個性はエンディングにでる」とのことで、
いろんな編曲家の方のエンディングパターンをまねしてアレンジしたものを披露していました。
前田憲男風、服部克久風、そして宮川泰風。
なるほどな~という感じでした。

私は今、曲をかいているのですが、ちょうどこれからエンディングを
作るところだったので、なんとなく「私風」ってどんなかしらなどと
思いながら、楽しい気持ちになりました。

この人の曲ってこんな感じよね、というのは外からみた発想で
書いている本人は、なんだかそういう感じになっちゃうんだよねっていうことで
そうなるものなんだと思います。

プッチーニだって、ショパンだって、バッハだって、「この人っぽい!」っていうのが
はっきりある。彼等の「らしさ」は、消して意図的に作られたものではなく、
なんだかそういう感じになったに違いないと思います。

だから本人は「私風」っていうのは、なんとなくはわかるけれど、
はっきりはわからない。
服部克久さん御本人は宮川さんのアレンジを聴いて
「私のは似てませんでした」、笑っていたけどそう言っていた。
でも、はた目には宮川さんのアレンジは服部の音楽の特徴を
結構よく表現していたように聴こえました。

こういうのって似顔絵かかれて、みんなは似てるっていうけど、
本人はだけ「そうかなぁ」って言うみたいな感じに似てる。

ホントに人間って自分のことが把握しづらくできている。
でも、だから面白いのかも。

曲をつくること

2006.12.23.23:51

今でこそ興味がなくなりましたが、その昔私は占いが大好きでした。

友達とよくあたる占い師の話を聞きつけては、そこへ行って「恋や結婚や仕事」のことを
一生懸命聞いたものでした。

初めてデパートの片隅でやっている占いではなく、占い師の方のお宅にお邪魔するような
占いにいったのは27才のときでした。
その頃私は音楽教室につとめていて、次の春に転職することが決まっていました。
その時占い師の方に「君はね、作曲を仕事にする人になるよ」と言われました。
「えっ?」
その時の私は、音楽教育と子供が大好きで、作曲の勉強もしていたけれど
レッスンに役立つからと思ってささやかに課題になっている曲を作るぐらいのことしか
していませんでした。
しかし、春からの転職先は作曲の勉強を余儀無くされる環境ではあったので
「おもしろいなあ」と思ったものでした。

その後、私が仕事におわれている間に、友達がどんどん結婚しはじめ、それを見てなんだか
不安になった私は、友達とまた別の評判の占い師の方ところに出かけました。
その時「あなたはね、作曲の仕事をする人だから。星の配置を見ても、創造のところにしか星が
ないの。だから、それができないと、お金も入ってこないし結婚もできないし欲しい物は手に入ってこないから、しっかり勉強しなさい」と言われました。

その頃の私といえば、作曲や編曲の授業の課題をこなすのがやっとという感じ。
仕事になんて、到底無理無理!という感じでした。

自分にそんな力があるなんて思えない。
曲だって書くの上手じゃないし。
それなのにそれができないと
欲しい物は何も手にはいらないなんて、ひどいじゃないの!

そう思って、その言葉を誰かに撤回してもらいたい一心で、別の評判の占い師のところへ
でかけました。
しかし、答えは同じでした。

そんな、そんな。涙。
くやしくて占いの本を買ってきて、計算で星の配置を自分で書き出してみるというのも
やってみました。
しかし結果は、またしても同じ。

もう、いい!
占いなんか、信じないんだから。

信じても信じなくても、やっぱり作曲や編曲をどんどん勉強する流れになっていき、
予言通り、良縁もなく、ひたすら仕事と勉強に明け暮れる日々が流れていったのでした。

そして何年かたったある日、ユング心理学の授業の通う機会がありました。
月に一度、自分のみた夢について話したり、自分の内面について話したりしていたのですが
ここでもまた先生の口から「あなたは曲を書く人だから」という言葉が飛び出しました。

この頃、私の中はかなり行き詰まっていました。
作曲や編曲の勉強を続けていたものの、自分の音楽力について
コンプレックスで一杯になっていました。
曲を書く力は自分にはないと強く思っていて、
しかももう何も書きたくない!と思うところまでいっていたので、
その言葉に悲しさと情けなさがあわさったような気持ちを覚えました。
「なんで、みんな同じこと言うのよ!!!かけないんだってば」

ユング心理学に通っていたころ、いろいろなセラピーやワークなどにも興味をもち
セラピストの先生と御会いする機会もふえました。
そこでもまた「音楽を書く人になる」という言葉に遭遇。

もう、かけないんだってば。できないんだってば。
占い師の言葉も思い出され、追い詰められたような気持ちになりました。

その気持ちが最高に高まったころ、ずっと通っていた編曲の授業で珍しくオリジナルの曲を
書いてアレンジしてもってきてくださいという課題がでました。
私は書きたくなくて、書きたくなくて、授業の直前まで課題に手をつけようとしませんでした。
「だってかけないのよ!」

授業まであと三日という時になった、ある日の夜、はたと自分の中にある考えが浮かびました。
「私がかけないのは、自分のことを責め過ぎているからじゃないか」と。
自分の音楽的能力にコンプレックスがつのっていた私は、日々自分で自分をこっぴどく
責めていたことに気付いたのでした。
こんなに勉強して、なんでこのぐらいのものしかできないの?
こんな下手なものかいたってしょうがないでしょ。
無意識に自分にひどい言葉をなげかけて責め続けていたのだと思います。

そこで私は思いました。
「上手にできない自分を許してあげよう。
つまらない曲ができあがっても、自分のことを責めないことに決めよう」

そう思って心がふっと弛んだ瞬間に、ふと目をあげると目の前に雪景色のカレンダーがありました。
それをぼんやり眺めていたら、聴こえてきたんです。音楽が。
「え?」

それから大急ぎでパソコンをたちあげ、制作にはいりました。
自分を責めないと決めて心が弛んだら、作業も速くなって、なんていっても楽しい。
あっという間に曲ができあがりました。

はじめて「この曲好きだわ」と思えるものができあがりました。
自分がこの曲を好きだから、人からどう思われてもいいやと思う事ができました。

さて、その作品をもって授業にいくと、先生の口から思わぬ言葉が飛び出してきました。
「仕事にできるチャンスをつかめるように、自分の作品をいろんな所に
そろそろ売り込みに行ったほうがいいんじゃない?」

「え?」
そんなこと、考えたこともなかった。
私は、そんな高望みをしてはいけないと思っていた。
していいの?いいの?こんな実力で?ほんとに???

ものすごい衝撃でした。沢山の占い師の顔が頭をよぎりました。

この程度の実力では、そんなことを夢見る資格さえないと自分をしかりつづけていた
私にとっては、何かを許された思いでした。

自分が自分を許したから、それが鏡のようにうつって
自分が許される状況がやってきたのでしょうか。

私にとっては大きな転機でした、

そこから、少しずつ私の作品づくりがはじまったのでした。
それがたくさんの人の耳にふれるまでにはそれから随分時間がかかりましたが。

人の顔

2006.12.19.22:57

私は、なぜか人の顔がなかなか覚えられません。特に男の人の顔。
きっと、ちゃんと見ていないんでしょうね。

大学生の頃、友達が「ほら、あそこにいた人、かっこよかった!」と言って
一緒にいた友達はみんな「うん、うん!」と言っているのに
私だけ、いつも「え???」となる。
見ているようで、きっと見ていないのかもしれません。(本人は見ているつもりなんだけど)

独身の頃、一度会った人に食事に誘われたことがありました。
待ち合わせが新宿駅東口で人でごったがえしていました。
いざ、待ち合わせ付近に行ったけれど「え~っと。どんな顔だっけ?」と
なってしまい、仕方なく「この人かな・・??」と思うような人の前で、さりげなく立って
声をかけられるのを待ったりしたことがあります。

未婚の時代、男の人の顔が覚えられないというのは、素敵な出会いをつかまえるのには
不利だといろんな人に言われたものです。
しかし結局結婚は、ふる~いふる~い昔の友達とすることになったので
この弱点で出会いをのがすことはなく、無事ゴールインとなりました。

これとは対照的に、大学の時の仲良しの友達は、ちらっと見ただけの人の顔を
見事に記憶する人でした。
一番びっくりしたのは、京都に旅行に行ったときのこと。
昼間にごったがえした駅で電車の乗り継ぎについて駅員さんと話をしました。

そして、その日の夜。私達はライトアップした金閣寺を見にでかけたのですが
これがまた、手をつないでいないとはぐれてしまう程の混雑ぶり。
そして、夜なのでかなり暗いのですが、そこで彼女が
「あ、あそこにいるの、昼間の駅員さんだよ」と言いました。

そこにいたのは、私服で奥さんらしい人と一緒にいる駅員さんでした。

彼女はその日、その暗がりの人込みの中で、その年の夏、北海道で出会った
男の子も発見しました。

一体、彼女の目と彼女の頭はどうなっているんでしょう?
そして私の目と私の頭は???

大学時代はいつも彼女と一緒だったので、顔が覚えられなくても平気だったのですが
大学卒業後は、かわりに覚えてくれる人がいなくなってしまいました。笑。

CDを出してからは、いろいろな方とお会いする機会も多く、いろいろな方に
話し掛けて頂く機会がとてもとても増えました。
…しかし、こんな私なので、2回目にあっても「え~っと。どなたでしたっけ」と
なることが、多いと思いますが、みなさんどうぞ許してやってください。

ラファーメ

2006.12.18.15:35

土曜日にテレビに桃井かおりさんがでていて、老眼用の鏡を持っているという話をしていました。
(ものすごく拡大して見える鏡らしいです)
「これだとね、老眼でも毛穴の中のよごれまで見えるのよ~」とおっしゃっていました。

そうか、この美へのこだわりが、あの桃井さんの美しさを作っているのね、と一人
感動し、そうか、やっぱり日々の手入れと意識が肝心だわ!私もしっかりしないと!と思い、
いつもお世話になっているエステティックサロン・ラファーメにすぐに電話で予約をいれて
昨日の朝、早速行ってまいりました。

私がエステに行くのは、きれいでいたい!という思いもありますが
基本的に肌がすごく弱いからです。ちょっとでも手をぬくと、乾燥であれはじめ
顔が痛い!というようなことになるのでした。
皮膚が普通の人の半分の厚さしかないから、水分が保てず乾燥して、トラブルになるらしいです。
(どこのエステでもどこの化粧品屋サンでもいわれます)

そんな、私の悩みをとてもリーズナブルに、そしてしっかりと解消してくれるのが
ラファーメなのでした。(ラファーメさんからは、宣伝料もらってませんよ~。笑)
でも、宣伝したいぐらい素晴らしいんですよ!
だって、会員制じゃないから入会金はなし。
よくある、しつこい化粧品の販売だって一切なし。

ベーシックコースは3500円。(税込み)それ以外、一切かからないのに
お肌つるつるしっとりになるんです。
キャンペーンがあるときは、その料金のままでサービスのオプションがついたりして。

頻繁に手入れをしないといけない者にとっては、これほど有難い存在はないのでした。

ここのオーナーさんとは、通ううちに親しくなったのですが、
この方、アルバム「whispers of fairies」の誕生に深く深くかかわっているんです。
私が以前デモのCD(ホームページで無料でプレゼントしているCD)をプレゼントしたときに
「お店でかけるような曲、かいてもらうことってできないですかね~」」って
オーナーさんがおしゃって。

私も軽い気持ちで、「そうね~。じゃあ、書いてみる」って言って。
エステでかけるんならピアノの音がいいわね~と思い
ピアノ曲のアルバムを作る事に決定。

この会話がかわされたのは去年の夏のことでした。
この段階ではちゃんとレコーディングして、なんて話にはまだなっていませんでしたが
ここで、ピアノのゆったりした曲集を作ってみようか、という
基本的な方向性が決まったのでした。

それから、曲をかきはじめたらいろんな方が「CD作るならばできたらうちで売ってあげるよ」と
言ってくださって、それならちゃんとレコーディングしようか、ということになり、
作りはじめたら、どうせ作るならいいものを!となって
話がどんどん膨らんで一年以上たってから完成したのが
今回のアルバム「whispers of fairies」なのでした。

過去のブログ「春の日に」http://minnanoko.blog78.fc2.com/blog-entry-3.html
で、書いたように、ちょっとしたハプニングから自分の作品をみなさんに
聴いていただくようになり、そして、
そして、何気ない会話からアルバム制作の流れになったというのは
今考えると不思議。

人生って自分の力ではない、見えない力に動かされているんだなって
しみじみ思います。

アルバム制作のスタートボタンを押してくださったラファーメのオーナーさんには
心から感謝しています。ありがとう!

そうそう、ラファーメのホームページは私のホームページのリンク集にありますので、
御興味の在る方は見てみてくださいね!(宣伝みたい??)

ロータスロータス

2006.12.17.01:31

今日は、カフェギャラリー・ロータスロータスさん主催の
イラストレーター斉藤サトルさんを囲む懇親会に出席してきました。

ロータスロータスさんは、私が大好きなカフェギャラリー。
ものすごく居心地のいい空間で、パワー溢れるすてきな奥様と
さりげないアドバイスが素晴らしい優しいマスターがおむかえしてくれます。

このお店は素敵な本とかおいしいお菓子とか、面白いものがたくさん
売っていて、とても楽しいんです。
その楽しいスペースに私のCDもおいて頂いています。

ロータスロータスさんは清澄白河なので、うちからは40分ほど電車にのっていく距離ですが
電車にのってでもお茶を飲みに行きたくなるお店なのでした。
マスターにきいたら、このお店のお客さまはほとんど電車に乗ってわざわざ
来る方ばかりだそうです。すてき!
(私のホームページのリンク集にロータスロータスさんのホームページがあるので
ぜひチェックしてみてくださいね。)

さてさて、会の中心の斉藤サトルさんはとても素敵なイラストレーター。
彼の描く似顔絵は「ニコ顔絵」と呼ばれていて、大人気なんだとか。
予約殺到で、あっという間に予約がいっぱいになってしまうんだそうです。

サトルさんの絵も素敵ですが、サトルさんご本人もとても素敵な方です。
ものすごく忙しい方なのに、いつも親切で優しい。
とても人間ができている感じで、すごいなあといつも思うのでした。

そんな素敵なロータスロータスさんの主催で、しかも素敵なサトルさんの会だから
集まる方もみんなあたたか。
会に遅れて参加した私たち(夫も一緒でした)をあたたかく迎えてくださったのでした。

そして驚いたことに、私たちが到着すると、たくさんの方がその場で販売されていた
私のCDを買ってくださったのでした。
「ロータスのマスターとママがいいって言っていたから」
と言って、次から次にCDをみなさんが買ってくださって。
「この人がいいっていったらいいに決まっている」
とみんなに思わせてしまうマスターとママはすごい!
ものすごい信用です。感謝、感謝です。

サトルさんの会なのに、会の終わりの方でCD販売と同時にサイン会状態になってしまって
申し訳ないなと思っていたのですが
サトルさんは笑顔で、それを見守ってくださってのでした。(ありがとうございます!)

温かい方々に囲まれ、応援して頂き、私のCDがいろいろな方の手に渡っていくことに
改めて深く深く感謝した一日でした。


自分の姿

2006.12.15.01:08

何かの本で読んではっとした事実なんですが、
人って一生自分の顔だけは見ることができないんですよね。

その事実に象徴されるように、人間って自分自身のことって本当に見えにくいように
できていますよね。
なんで、神様はそんなふうに人間を作ったんだろうなんて、ぼんやり考えたりします。

ものすごくションボリしていたある日のこと、私はすごく惨めな気持ちでエレベーターを
待っていました。
そのエレベーターの扉は鏡になっていました。(鏡の上に模様がかいてある感じの扉でした)
「今日の私はホントになさけない顔をしてるんだろうなあ」と思って
その鏡の扉をふとみると、沢山の人の中にそれはそれは自信に満ちた姿でドーンと立っている
女の人がいました。
「うわっ」と思った次の瞬間、私は自分の目を疑いました。

その自信に満ちあふれた女の人は、私自身でした。

そ、そんなことって…!!
ものすごい衝撃でした。

自分自身の思う「自分」と他人から見た「自分」って、きっとものすごく違うに違い無い。

ここまで極端でないにしても、人って日常的に自分でこんな顔しているはずと思っても、
実は思ったのと全然違う顔をしていたりするに違いありません。
こういう態度をとっているはず、と自分で思っているのだって、
実は外からみたらどんな風になっているかは、実のところわからないんじゃないかなと
思ったりします。

日々暮らしている中で、人の目が気になることがありますが、
こういう事実をふまえると、人の目を気にしている自分が滑稽に思えたりします。

だって、まず、自分でこうすると良く見えるだろうと思ってしていることが
外にそう表現されているかどうかが、わからない。

そして、自分が良く見えるだろうと思ったことが、比較的正確に表現されていたとしても
それが受取手である他人の目にどう映っているかわからない。
人は同じ事実を見ても、それぞれ違って見えていて、違った認識をしています。
その違いの数は人の数だけあるわけです。
その上、その時のそれぞれの人の気分によって、その思いがさらに変化することさえあります…。

そして、受取手が感じたことを外から見てこちらが理解しようとしても、
受取手がまた自分の気持ちをきちんと外に表現できているかの保証はありません。

これだけ不確実な要素が一杯だと他人の顔色をうかがったり、他人の目を気にするのが
無意味だなあと思えてきます。
特定された人物で、比較的価値観が共有できる相手なら頑張ればなんとか対応できるかも
しれませんが、意識している相手の人数が複数の場合、どう考えても無駄な抵抗って感じです。

それでも、そんなこときれいに忘れてまた人の目を気にすることも、
まだまだありますが、このことを思い出すと、
外側のものさしではなく、自分自身の中にある
心のものさしで、いろんなことを判断していくしかないという
思いになり、心の中心がしゃんとするのでした。

2006.12.11.00:06

前にも書きましたが、私はピアノを教えるのが大好きです。
ピアノを教えていると、本当に色々な気付きがあります。
教えてもらっているのはこちらの方だなと思うことがよくあります。

あまり器用とは言えない、そして理解のゆっくりな子達から、一つ大きな音の秘密を
教えてもらいました。

器用でない子のだす音は、器用な子にはまねできない、
エネルギーと深みがあります。

その音を弾く事で精一杯だから、その音の事しか考えていないんです。
過去のことも未来のことも考えずに、ただ、今に集中しているエネルギーは
ものすごいパワーを持ちます。

一音一音、全身全霊で奏でる彼等の演奏は、本当に心に響きます。
そして無心で奏でられる音は、本当に聴く側の心をうるおしてくれます。

大人になると、過去のことや未来のことにとらわれて今にいる時間が少なくなりがちです。
それから見ると、子供は本当に「今」にいることに優れています。

自分自身の演奏に自信がなくなって、くじけそうだったとき
彼等の「今」にいる無心の演奏を聴き、励まされたことがあります。
上手いとか下手とか余計なことを考えずに、
ただ、今という時を精一杯音とともにいればそれでいいという
シンプルな真実を思い出させてもらったのでした。

子供達は、何も言わずに大きな大きな気付きをもたらしてくれます。
子供達は真実を教えてくれる天使なんじゃないかと思います。

エネルギー

2006.12.09.22:46

12月5日に、ぷれしーどとシーズンズという二つの会社を経営している高島亮さんの
トークの会に出席してきました。(ぷれしーどは、私のホームページのリンク集のなかで
リンクさせていただいています)

高島さんは、ルパン三世似の素敵な方です。なんと言っても、いつも爽やか。

人には三種類の印象があると、私は思っています。
まず会った時、話してみた時、そしてその人とわかれた後。

会った時好印象、話しても好印象、なのに別れた後なんとなくあんまり良い気分でないということが
時々あります。理由はわかりません。
でも、わたしにとって一番大事なのは、その人とわかれた後の印象。
「それでは」と言ってわかれた後に爽やかな人ってすごいなあって思います。
きっと、そういう人って何か爽やかなエネルギーを放っていて、
わたしにエネルギーを補給してくれているのかもしれないなと思っています。

高島さんは、まさに会っても話しても素敵で、さらに去ったあと
限り無く爽やかな気持ちにさせて下さる方なのでした。

会場はかわいらしいホテルの一室。
二十人ぐらいの人が参加されていて、その日は男の方がほとんどでした。

知らない人同士がまるテーブルをかこんで、みんなちょっと緊張した感じで
高島さんを待っていました。

そこへ高島さんが颯爽と登場。

「今日は、良い話は聞けませんよ。今日話すのはどうでもいい話です」
なんて、笑顔でおっしゃって日常考えていらっしゃることなどを
楽しいエピソードを交えてお話して下さいました。
話はじめて30分ぐらいたって、はたと気付きました。
会場の空気がいつの間にか、とっても穏やかで優しく楽しいものになっていることに。

実はこの日、CDの制作秘話について話をしてほしいと高島さんに依頼されていて、
私はこっそり緊張していました。
なのに、お話を聞いているうち、私の緊張もどこかへ飛んでいってしまい
楽しくリラックスした状態になっていました。

…そういえば、昔、高島さんがぷれしーどで主催していらしたある会があったのですが、
そこも、こんな空気だったなあ。

その場の中心になる人、たとえば会の中心の人、学校で言えば先生とか、家族で言えば両親とか
そういう人達は本人が意識しているかいないかにかかわらず
その場の空気を作っているのだということを、リアルに感じた瞬間でした。

高島さんの会は(今回の会は主催は別の方でしたが)いつも、
楽しく穏やかな、そして優しい空気に包まれているのでした。

今回のトークの会は「かたりましょう」という名前の会で、その名の通り、
前半は高島さんが語り、後半は参加者が思い思いに話をするというものでしたが、
前半の高島さんのお話を聞いている間に、場も和み、参加者全員がリラックスして
その場に心を開いた状態になったからだと私は思うのですが、
後半のそれぞれの話の時間もとても優しく素敵な時間となりました。
話の得意な人も、そうでない人も、優しい空気に包まれてとても
素敵な話をしていたように思います。

昔、セラピストの方に言われたことがあります。
「ある本にね、書いてあったのよ。人が人にしてあげられる最高のことは
自分が楽でいることなんだって。」

ここでの楽でいるということは、多分自分自身がよい状態でいることという意味
なのではないかと思います。

場の中心になったときは、それがとても大きなものとして表面にあらわれますが
そうで無い時も、必ずまわりにむけてエネルギーを放っているのだと思います。

自分自身がハッピーで優しい状態でいるということは、きっと何もしなくてもハッピーな
エネルギーをまわりにはなって、まわりの人にハッピーのお裾分けをしているのではないかと
思います。
そして、そうではないときは、そうではないエネルギーを放って…。

高島さんのハッピーで優しいエネルギーに包まれて、みんなが優しい気持ちになっていく様子を
みながら、そんなことを思ったのでした。

自分自身をハッピーな状態に保つことの大切さをしみじみと感じた一日でした。

「かたりましょう」は3月15日にもあるようです。詳しいお知らせはこちらでしていらっしゃるようです。みなさんも是非、素敵な素敵な高島ワールドを味わってみてください。
http://plaza.rakuten.co.jp/yoshikanaeta/

キティちゃんから教えてもらったこと

2006.12.08.02:39

我が家には、ハックドラッグ(薬屋さん)の制服を着たキティちゃんの小さなぬいぐるみが
あります。このキティちゃんがやってきたのは、今から2年前のクリスマス。

お台場のハックドラッグで買い物をしたら、レジで「むこうにこのレシートを持っていって
ください」と言われて指示されたところへいくと、そこにいた店員さんに
「じゃんけん!」と言われたので「ポン!」と言ってチョキをだしたら
「おめでとうございます!」と言って突然キティちゃんの人形を手渡されたのでした。

一回買い物をするとじゃんけんの権利を与えられ、勝つとキティちゃんがもらえるという
ルールになっていたようです。

それから2ヶ月後に私は結婚したのですが、新居にはキティちゃんも一緒に住む事になりました。

子供じゃないんだから、キティちゃんもらったってさあと思ったのですが、
不思議となんだか少しずつ愛着が芽生えはじめました。
全然キティちゃんなんて、興味がなかったのに、
ずっと一緒にいたらだんだんかわいくなってきてしまったのでした。
かわいくなってきたというより、仲良くなってきたという感じ。

なんでだろう?

キティちゃんて、口がないんですよね。
つまり表情がない。
表情で何も語っていない。

だから、自分が楽しい気分でキティちゃんを見るとキティちゃんは笑っているように見える。
自分が悲しいとキティちゃんまで悲しそうに見える。
何も言わないで、そばにいて自分の気持ちにただよりそってくれている感じがするんですね。

ああ、こういうのって心地いい!
そこで、思ったのでした。
こういう音楽を作りたいなあって。

何も語らず、ただ黙ってそばに居てくれる感じ。
ただ気持ちによりそってくれる感じ。
普段は存在をわすれているけれど、ふとその存在に気付いたときに和む感じ。

それ自体は強い主張をしてこないけれど、だからこそ、受け取り手が
自由に気持ちをのせることができる心地よさ。

考えてみたら、自然ってみんなそうだ。
花だって空だって風だって、ただそこにあるだけで
何も語ってこないから、受け取り手は自由にそこに気持ちをのせることができる。
そういう音楽を作ってみたい。

そのコンセプトで作ったのが「whipers of fairies」なのでした。

かけていることを忘れてしまうような、空気にとけてしまうような感じに
仕上げようと思って作りました。
居るけれど、居ない感じ。

強い主張がないので、頼りなく思われる方もいらっしゃるようなのですが
今、私の考える心地よさを表現したらこんな形になりました。


 


自分の中心

2006.12.07.01:28

何かをしようとするとき時、まわりの人から助言を頂くことってありますよね。
自分の中心軸がしっかりしていないと、このせっかくの助言を一つの意見として
考慮にいれ判断に役立てるということができずに、
なんだかフラフラして本当は自分がどうしたいのかがわからなくなってしまうことがあります。

とくに、全く未知のことに取り組んだ時は自分の経験を通して判断できないので、誰かに
何か言われるとすぐに「そうかな」と思ってしまったりします。
経験がないということは、時として怖さを伴います。ちゃんと前をむくことができなくて
自分で目を見開いて判断するのを放棄して安易に「誰かのものさし」に頼って
しまうのかもしれません。

この件について、今回のアルバム「whispers of fairies」の制作では
いやというほど考えさせられました。

私にとって今回のアルバム作りは初めてづくし。
自分の作品を正式に人に発表するのも、CDの制作も、レコーディングも、販売も
全部はじめて。なんのノウハウもなくはじめました。
まさに「全くの未知のもの」。

私はどこの宗教にも属していませんが、神様っているんじゃないかって思っています。
きっと、子供のころからずーっと信じていて、そのまま大人になったと思います。

今回のCD制作の時ほど、「神様はきっと見てるんだ」と力強く思ったことはないかもしれません。
今回CDの制作では、本当にいろんなトラブルが満載で、やり直しやり直しの連続でした。
「なんでだ~?」と思って考えたら、やり直しになるときや話が上手く進まなくなる時
はいつも決まって私の中心軸がフラフラして、何かをごまかそうとしているときでした。

一番わかりやすかったのがレコーディング。
実はこのアルバム、録音をやり直しているんです。
一度目のレコーディングのとき、ものすごく沢山練習したし、当日も
身体の限界まで頑張って弾きました。
…少なくとも、そう思っていました。

でも神様はちゃんと知っていたんです。この時、私が心の片隅で逃げていたことを。

自分の演奏に自信がなかった私は、いろいろな判断を全て録音エンジニアの人に委ねてしまいました。テンポのことペダルのこと、どのテイクを採用するかなど。
エンジニアの方は、すごく優しい方だったんで、はじめてレコーディングする私に本当に
よくしてくださいました。
その優しさに甘えて、私は「自分の表現に責任を持つこと」からこっそり逃げたのでした。

神様は許してくれませんでした。
何十万もかけた録音が使用できなくなるようなトラブルをひきおこして
くれたのでした。

そのことが判明したときは、あんなに必死で弾いたのに、あんなに頑張って練習したのに、あんなに…と思って本当に落胆しました。それが神様のメッセージだとは気付いていなかったから。

困り果ててその録音をつかうことはどうあっても無理なのか、
そして無理ならば今回のトラブルの原因は何なのか今後どうしたら良いのかを相談したくて、
ある尊敬するピアニストの方にお電話してみました。
その方には一度お目にかかったことがあっただけだったので、電話をするかどうか悩みましたが、
どうしてもその方の御意見を伺いたくて図々しくもお電話させていただきました。
ドキドキして受話器を持つ手がひんやりとしていました。
「もしもし」
…電話には、なんと御本人がでられました。

運良く、その方は私のことを覚えていてくださり、話を聞いてくださいました。
ドキドキしながらトラブルの経緯をはなすと、その原因と対策について丁寧に説明して下さった上で
「その演奏が、自分にとってもうこれは最高の演奏だったと思うならノイズを気にせず
リリースすべきだと思うけれど、そうでないならとりなおすことをすすめるね」
とおっしゃいました。

ここで私は、はっとしました。
自分にとっての最高…。
自分にとっての最高とは、当然のことながら自分の表現として現段階で自分が心から
納得しているものということです。

そこで、私はあの日の自分の「逃げっぷり」を思い出したのでした。
表現に納得するどころか、表現に対しての責任を放棄していた私。

私、もっと弾けるはずだ…そう思い、
「とりなおししようと思います」と言いました。

するとその方は、普通では考えられにほど親切で、
レコーディングの前には自宅でどんな練習をすべきか、
ピアノのメンテナンスはどうすべきかを教えて下さっただけでなく、その方の御縁のある
エンジニアや調律師の方の連絡先まで教えてくださったのでした。

まずは教えて頂いたレコーディングに備えての自宅練習からやりなおしてみようと思いました。
その練習とは、自宅に簡易なレコーディングの設備をつくって、きちんと自分の演奏を
プレイバックして厳しく検証するといったものでした。(MDなどでは録音確認していましたが
細かく検証できるように、もう少ししっかりした用意をするようにすすめられました)

電話の次の日、機材を見に渋谷にいきましたが見てもどれがいいのかわからず
そのまま帰ってきました。
「う~ん、どうしよう」
悩んでいるところに友達から一本の電話。

「プロ用のレコーディング機材があるんだけど、いらない?
今月末に結婚で引っ越しするんだけど、新居に入らないからあげる」

あまりのタイミングに絶句しました。

数日後、夫と二人レンタカーで冷蔵庫ぐらいのラックに入った購入時何百万もしたであろう
機材をありがたくもらって帰りました。

しかし、もらって帰ったはいいけれど、よく見てみるとあまりにプロ用すぎて使い方がわからない。
というより、何にどう使うのかが根本的にわからない。
むむむ…。
困り果てて、昔の仕事場の同僚に電話をしました。
「レコーディング機材つなげる人しらない?」

すると驚くような返事が帰ってきました。
「今、家に遊びに来ている子の旦那さんがエンジニアだから頼めるかもよ。その子に電話かわるね」
そう言って彼女はその友達に電話をかわってくれたのでした。

そこからはトントン拍子。ニ週間後には、初対面の御夫婦が家にやってきて
機材をつないで使い方まで教えて下さったのでした。

機材が使用可能になったとき確信しました。
きっと神様は「ここまでしてあげたんだから、今度は逃げないでちゃんとレコーディングしなさいよ」って言ってるに違いない。

そこで、2度めのレコーディングの日程を決め、日々の猛練習がはじまったのでした。
響きのない部屋でリアルに録音したものを聴くのは、私にとっては辛いことでした。
「はじめからこんなに下手だってしってたら、こんな企画しなかったなあ。おごってたなあ。」
なんて思ったって、容赦なくレコーディングの日は刻一刻と迫ってくるのでした。

思えばCDを作るということを、本当に甘くみていたと思います。
(もちろんそんなつもりはありませんでしたけれど)
本当に、どういうつもりだったんだろうと恥ずかしく思っています。
経験を積んだピアニストがこれを読んだら笑うかもしれませんね。

毎日の練習の中で、目の前に突き付けられたのは
「できていると思っていたことが何一つできていない」という事実。
やっぱり逃げたい気持ちになりました。
もともと自分の演奏にどうしようもなくコンプレックスを持っていた私は
自分の音楽としっかり向き合うのが本当に怖かったんだと思います。

「でも、逃げたらきっとまたやり直しだ…。」
そう思ったら、逃げるわけにはいきません。

やりなおしを決意してから一ヶ月半の時を経て、私はやっと自分の未熟さを受け入れ
自分の音楽と向き合えるようになったのでした。

2度めのレコーディングは、以前とは全く違う私がいました。
自分の思う美しさを可能な限り表現しよう、これは私の作品であり表現の責任は
全て私にある、
それをはっきりと自覚してのぞむことができました。
私の中心がやっと定まったのでした。

録音は二日間。調律師の方がずっといてくださり2時間おきに調律しました。
私は時間一杯まで弾きました。
自分が上手でないことを誰よりも私は知っています。
だから、せめて私のできることを肉体と精神の限界までやろう思いました。

…神様は「やっとわかったか」と思ってどこかから見ていたことでしょう。
2度目のレコーディングは神様の許可がでたらしく、なんのトラブルもなく
美しい録音に仕上がりました。

録音の準備と並行して、ジャケットや帯などパッケージの準備もしていましたが
その時も、ちょっと私が心の中心からずれて基準を自分の心ではなく外において
「このほうが売れるかな」と思って動こうとしたり、
どんどん延びる制作期間に疲れてきて「このぐらいでいいかな」などという気持ちになると、
神様は途端に作業にストップをかけたり、やり直しになるようなトラブルをおこしてきました。

そのかわり、私が「最高のものを作りたい!」と願って行動した時は、ありえないミラクルが
おきて話がスイスイ進んだのでした。

神様がいるかいないかわかりません。
そんなことはどっちでもいいと思っています。

でも、何か見えない力が私に「自分の心の中心からずれないで判断することの大切さ」を
教えてくれたような気がしてなりません。

人間の魅力

2006.12.05.00:32

私は普段、曲を書いたりするほかにピアノのレッスンをしています。
お教室というほど大々的な人数ではなく、募集もしていないので
本当に御縁のあった方を数人。
私は小さい子供のレッスンをするのがとても好きです。

小さい子供と接するとはっとすることがたくさんあります。
深い深い気付きをもらうことが本当に多いです。

去年、幼稚園年長の双児のぼうやが私のところにレッスンにやってきました。
双児といってもニ卵生なので顔も性格もまったく正反対です。
お兄ちゃんは知性の人。知的好奇心がとても旺盛です。
弟は感性の人。創造性と感受性がとても豊かです。
レッスンをはじめて数回で私はあることに気付きました。

知性の人であるお兄ちゃんには、もっと感性豊かな子に育つようにレッスンをし
感性の人である弟には、もっと知的理解のできる子に育つようにレッスンしようと
している自分に。しかも、ほとんど無意識に。
欠けているように見えるところを補強しようとしていたんです。

大人はついつい、欠けているところを補強して偏りのない子にしようとしたくなるんですね。

個性ってつまり「偏った部分」のことで、その偏った部分である個性は
その人の限り無い魅力なんですよね。
しかし、その個性である「偏った部分を」をあまりに包み隠さず
全開で見せてくる子供に対して大人は
ついその偏りを修正しようとしてしまうことが多いのかもしれないなと思いました。

そして自分の最大の魅力的な個性である「偏った部分」を
つねに修正が必要な部分として大人によって指摘されるうちに
いつの間にか最大の魅力は本人の中で最大の欠点として認識されるようになってしまう
のではないかと思いました。

例えば、好奇心旺盛という魅力は落ち着きの無さという欠点に、
のんびりおおらかという魅力はのろまという欠点に、
いつの間にか書き換えられて、本人にインプットされてしまうのかもしれないと。

そう考えると大人である私達が自分の最大の欠点と自分で信じていることの内側には
その人の最大の強み、最大の魅力が隠されているということになる。

さて、それに気付いてから双児のぼうやのレッスンをどうしたかというと、
意識的にそれぞれの一番の個性にだけフォーカスして、そこをできるだけのばすよう
心がけました。
知性の人であるお兄ちゃんには知的好奇心をみたす内容を、感性の人である弟には
感性に訴える内容を意識的に沢山もりこみました。
敢えて弱点を補うことをせずに得意なところを磨いてみようと。

すると、数カ月たって、おどろくことがおきました。
知性の人であるお兄ちゃんが実に感性豊かな演奏をし始めたのです。
彼は知性から入って、彼の知性を持って、感受性豊かな演奏というものを体得したのでした。
感性の人である弟は、ある日楽譜の記号について質問をはじめました。
あんなに説明を聞くのが嫌いだったのに。
彼は感性豊かにもっと美しくひくためには、知性が必要だと気付いたのでした。

彼等の個性をただの偏りと認識して、足りない所をあからさまに補強していったら
間違いなく彼等の中で彼等の個性は偏りであり、欠点であると認識させて
しまったに違いない…。

私は、個性を欠点に書き換えないようにと「それがあなたの一番の魅力」と理解させようと
個性にフォーカスすることにしたのですが、それによって
足りなかった部分が埋まっていくというのを目の当たりにしたときは
正直言って衝撃でした。

しかし、自分が一番の欠点だと思っていることが、実は本当は一番素敵な個性なのかも
しれないというのは、なんだか元気のでる話じゃありませんか?




横浜ロイヤルパークホテル

2006.12.03.22:08

今日は、友人の主催のピアノの会でピアノを弾いてきました。
会場はみなとみらいの横浜ロイヤルパークホテルの中にある
ロイヤルアスコットという素敵なお店でした。
この時期、ホテルは素晴らしいクリスマスの飾り付けで彩られていて本当に素敵ですね。

大理石の床、大理石の壁、そしてシャンデリア。その横には大きな大きなツリー。
あまりの美しさにうっとりしました。
ホテルのロビーにいるだけで、なんだか贅沢な気分をあじわえます。

今日はお天気がよかったので、横浜ロイヤルパークホテルの70階のスカイラウンジにいきました。
海が遠くまで、しかも広々と見渡せて、それはそれは綺麗なんです。
海も青いし、空も青い。なんていうか、深呼吸したくなるような景色です。(窓はあきません。笑)
私は今日でニ度めでしたが、はじめて見た時は、「わあああ!」と思わず
声をあげてしまいました。

今日は、お友達とのおしゃべりがはずんで日が落ちるまでお店にいたのですが、
そうしたら、外の景色は宝石をちりばめたような美しい夜景に大変身。
二つの景色を堪能して大満足でした。

お天気の日にみなとみらいにお出かけの際は、ぜひぜひ行ってみてください。



ブログ

2006.12.02.21:53

ブログをはじめて今日で6日目。
書いてみると結構楽しいもんですね。
書きはじめて三日ぐらいは、これって誰か見ているのかな。誰も見ていなかったら
思いっきり独り言ってこと??…まあ、それでもいいか、楽しいから…などと
思っていたのですが、少しずつコメントして下さる方もあらわれました。
嬉しいです。

でも実はコメント頂くまで、このブログでコメントできるって私知りませんでした。笑。
文章の一番したのCMっていうのが、コメントするところなんですね。
気付かなくて、夫に「コメント読んだの?」と聞かれ「コメントなんてどこにあるの?」
そんな返事をしたぐらいでした。

やっとコメントのシステムがのみこめて、いざお返事を…と思ったら
「あらら?不思議な文字がどんどんでてくるよ??」
どうやら、マックには対応してないみたいですね。これ。文字化けしてしまいました。

一日めは夫のウィンドウズで返事を書きました。
そして、今日の午前中のことでした。
いそいそとブログをみると、来てます、来てます、コメントが。
やった~、お返事、お返事…と思ったら、夫はまだお休み中。
よし、じゃ、携帯からにしよう!

携帯からお返事の文章を送ろうと、送信ボタンをおしたけれど、
なんだか通信中の表示がでたままうまく送信できません。
何度も何度も押したり、押したまま待ったり。
う~ん。もういいや。夫が起きるのを待ちましょう。

さて、夫が起きてからウィンドウズでブログのコメントをみてびっくり。
「春の日に」のところにコメントが18件も。
え~、なんでこんなに急に話題になっちゃったのかしら~?と思って
あけてみると、さっき携帯から必死で送ろうとおもった文章が
16回、入っていました。
あ~びっくりした。ま、そんなに急にコメントが殺到するわけないですね。笑。
携帯は通信中の表示だったんだけどなあ。

でも、18件の表示を見たときはドキドキして楽しかったからいいか。
発見してから急いで消したけれど、18件の表示、誰か見たひといたかしら?

クリスマスシーズン

2006.12.01.22:30

とうとう、12月になりましたね。12月と言えばクリスマス。
ハートストリングスレコードのホームページもクリスマス仕様になりました。
篠原家もクリスマス飾りをたくさんだしてクリスマスモードになっております。笑。
今年は何故かクリスマスの飾りつけにやたら燃えている私なのでした。

私のCD「whispers of fairies」は大切な人へのプレゼントになるように、
う~んと綺麗なCDにしたい!
という私の強い希望があって、見た目もかなり重視して作りました。
その思いが伝わったのか、プレゼント用に購入してくださる方がとても多く、
私としては大満足なのでした。

ラッピングしなくていいぐらいにかわいいジャケット!と叫び続けて作りましたが、
しかし、やっぱりラッピングしたらもっとかわいいよね~、と最近はさらにそう思うようになり、
クリスマス用ラッピングを御用意することにいたしました。

ホームページのリンクのコーナーで御紹介している「ちいさい日記」のちいさいのさんに
ラッピングのアイディアを考えてもらいました。ありがとう!
昨日は、ちいさいのさんに教えてもらった浅草橋のシモジマ(問屋さん)と池袋のキンカ堂と池袋のロフトにいってラッピンググッズをたくさん買いこんできました。

はじめての浅草橋。浅草橋ってどこにあるんだろ、浅草じゃあないんだよね??
なんてことを思いながら、乗換案内で行き方を調べて出発。
浅草橋って問屋さんの街なんですね~。知らなかった。
駅を降りてわくわくしながらシモジマラッピング館へ。
中に入って2階にあがって私は一人で大興奮しました。
かわいいクリスマス飾りが一杯!しかも安い!「あ、これ前お店で欲しいって思ってたのだ」
「あ!これもこれも可愛い!」
ラッピングを買いに来たことを完全に忘れてクリスマス飾りを見ること30分。
気に入った木製のツリーの置き物を一つ購入してとりあえずちょっぴり満足して、3階へ。
今度はかわいいカードやシールやレターセットが一杯!
「わ~~~!かわいい~~~~!!!!」(しかも安い!)
売り場からどうしてもはなれることができず
目的の4階にあるオーガンジーの袋の売り場に辿りついたのはそれからさらに
30分後のことでした。

今日は、あとシモジマ五号館に行って、それから池袋に行くんだから
寄り道してる場合じゃないの!しっかり!私!
自分を叱って、シモジマ五号館へ。
一歩は入るとそこはクリスマスワンダーランド。
ラッピング館よりさらにかわいいものが一階の売り場にた~っくさん。
ああ…誰か、私をとめてちょうだい!!叱ってちょうだい!
と思いながら、その場でクリスマス飾りを物色すること30分。
…目的の御買い物は1分でおわりました。

シモジマは楽しい。今度は時間のあるときにゆっくり遊びにいこうと決意しました。

池袋ロフトはとてもよく買い物にいくので、シモジマみたいなことにはなりませんでしたが、
このシーズンはお店の中が華やかでどこに行っても楽しいですね。

最後にキンカ堂で御買い物をすませ、さあ帰りましょうというところで
クリスマス柄の生地をみつけてしまいました。
1m500円。これは買い!玄関のクリスマス飾りのところに敷いたらかわいいわと
購入したのが、ラッピング見本のバックある緑の布です。
ちなみにラッピング見本の横のクマのサンタはドイツのローテンブルグで購入したもの。
ガラスのツリーとサンタは小樽で購入したもの。
どちらも十年以上のおつきあいの、私のお気に入りたちです。
毎年毎年クリスマス小物を増やしていくのが私の小さな楽しみです。

ラッピンググッズ、勢いよくたくさん用意してしまいました。
だって本当にとっても可愛いラッピングなんですもの♪
きっと、みなさん気に入ってくださるはず。
無料メッセージカードも用意して、はりきっています!
みなさんの御注文お待ちしております♪

篠原みな子のCD

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プロフィール

篠原みな子

Author:篠原みな子
作曲・編曲家/ピアニスト
2006/11/11にファーストアルバム「Whispers of Fairies」をリリース

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