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2012-11-29 11:04 | カテゴリ:レッスン
先日、小学5年生のMちゃんのレッスンをしたときのこと。

Mちゃんの大好きな曲の仕上げをするところで、私は
「もう上手に弾けるようになったのは、先生はわかったから
あとは、自分で納得のいく演奏ができて
自分でオッケーと思ったら、この曲は仕上げにしましょう。
もし、弾いていて困ったことや、先生に助けてほしいことがあったら
言ってね」と
Mちゃんに言いました。

一回弾いて、二回弾いて、三回弾いて、首をかしげるMちゃん
四回弾いて、五回弾いて、、、困り顔をしてMちゃんは私に言いました。

「先生、あのね、いつの間にか弾き終わっちゃうんだけど
どうしたらいい?今度こそ、気合いをいれてと思うのに
気づくと弾き終わっちゃってるの」

これ、ピアノを弾いたことのない人には
全く意味がわからない話だと思いますが
ピアノって何回も練習して覚えた曲って
他のことを考えて、ぼ〜っと弾いていても
最後まで弾けてしまうものなんですね。

でも、このぼ〜っとした状態弾いていると
自分の演奏の検証が全然できない。

そして、この状態は音もよく聴こえていないので
「この音をこうして」というコントロールもきかない。

しかも、始末の悪いことに、この状態で練習した曲は
ふとした瞬間に、音がわからなくなったりする。

集中していないのとも違う、集中したいのにできない状態。

この状態、小学生のとき私がさんざん悩んでいたことでした。

しかし、身体の研究をしていくうちに、この解消方法がわかってきました。
この状態は、身体感覚がなくなっている場合に起こる現象です。
もっというと、身体から腕が繋がっている感覚がないときに
起こる現象。

Mちゃんの場合は
肩甲骨から腕を動かすエクササイズをして
股関節が肩甲骨の動きを邪魔しないように
自由に動くようにしたら、解消しました。

Mちゃんに、これを教えると
「おお〜!本当だね。ちゃんと音が聴こえるし
いつの間にか弾き終わらなくなったよ」と言いました。

しかし、反射で弾いていて、ちゃんと音を聴いていなかったところは
よく聴こえるようになったことで、かえってわからなくなったりしたので
家でもう一度、仕上げてくると言って、Mちゃんは帰りました。

この、「いつの間にか弾き終わる現象」、
きっとMちゃんは、今まで何回か経験しているのではないだろうかと
私は思いました。

注意しても、なんだか「のれんに腕押し」で
なかなか変化が起きなかったことが、以前にあったのですが
これは、このためだったのかもしれないと思いました。

でも、その回のレッスンでは、私の注意にしたがって弾くスタイルをとっていたので
「できたかどうか」、私がMちゃんの代わりに聴いてしまっていたので
本人の悩みとして浮上してこなかったのではと
思っています。

大好きな曲をきれいに弾きたい、しかも自分の納得のいくように!と
強く願うことで、音が聴きたい!という強い欲求がうまれ
浮上した問題。

自分自身で、自分の演奏を検証して
自分で問題をみつけて練習していくレッスンをできるだけ
心がけていたつもりだったのですが
まだまだ、指導者としてのアドバイスが多いんだなと
反省。。

レッスンの効率を考えて
生徒の代わりに「演奏のできばえ」を聴いて
あれこれアドバイスをすると、その場では
それなりに上手になるけれど
それによって、見落とされる問題はたくさんあると
実感したレッスンでした。

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