演奏時の衣装と靴
2015.09.05.07:52
今回の発表会でとても気をつけたのは、演奏時の衣装と靴。
ピアノ演奏では下着や洋服で音が全然変わること、
指先のコントロールの精度が全く違ってくることを、
私はレコーディングのときに
思い知らされました。
肋骨を絞めてしまう女性の下着、、寄せて上げたりすると(笑)
腕の動きは断然悪くなります。
そして、自分が共鳴しなくなるので、音の響きも半分以下に。。
発表会の直前、レッスンでドレスを着て弾こうとした人が中に
ゆるい補正下着のようなものを着ていて、、
カプースチンの「夢」を弾いたら、
響きが全くなくなって、子供用の練習曲のようになってしまいました。
その場で普通の下着に着替えたら
音色が倍増。別人の演奏。。
本人、、悲鳴!笑。
ちなみに、ドレスは肩ひもがないタイプだったので
胴体を少し絞めておりました。
ちょっとだけファスナーを開けると、、、(本番、こんなこと
出来ないけれど。笑)
さらに響きがぐんと増して。。。
その人は大きな衝撃を受けて、次回は機能性でドレスを
選びたいと言っていました。
本番直前に、ちょっとアームホールがきついかなという
ドレスを用意していた人が、演奏していると身体にだんだん力が入ってきて
しまうという理由で、その着用を諦めました。
身体が緊張すると、音が硬くなりますし、音がわからなくなりやすいですし
おまけに緊張を促進しますから。。
妥当な判断だったと思います。。
私の経験で言えば、ドレスは、着たときに思いっきり息を吸い込んでも
胸や胴回りが締め付けられないぐらいゆるいものだと、音に影響が出にくいようです。
肩ひもがないものは、胴体を絞めなければならないので
できれば肩ひもはあった方がよいようです。
下着のお勧めは、やっぱりヌーブラ。
肋骨が自由になると、弾けなかったものがスルスル弾けることも。
ストッキングを履かない、というのも効果的。
ストッキングを履くと骨盤の動きが悪くなるので、演奏が硬くなりやすく。
音の響きも減ってしまいます。
ファッションとして美しいとは言えないかもしれませんけれど、
ストッキング無しで靴をはく方が音はグッとよくなります。
細かいパッセージも弾きやすくなります。
足首から先のストッキングならよいですかと聞かれることもありますが
これまた、足の指が拘束されるので、履かないほうがやはり
弾きやすいです。
さらに細かいことを言えば、ウエストを絞めても音は変わるし。。
背中で紐をしぼって胴体の調整をするドレスも
絞め方によっては音が変わるし。
どこまで、こだわるか、、は、それぞれの判断ですが(美しさも重要ですから)
知らないで衣装に足をひっぱられるようなことのないように
したいですね。
こういう話は実は普段レッスンも伝えていますが
「比べて」はじめてわかることなので
伝えても伝えても
本人は「大丈夫でした。家で試したら普通に弾けました」と
言うことが多いです。
衣装は着て弾いてみて、問題がないかチェック
あわせてユルユルのパジャマで弾いて、その演奏の質に
変化がないかどうか比べることがとても大切です。
「大丈夫です」と本人がもっと言いがちなのが「靴」。。
今回、ほとんどの人がそう言ったのですが、、。
念のため、全員の靴をチェックしました。
靴は履くだけで足を緊張させ、足の指を動きにくくします。
先が尖ったもの、幅がきついものに関しては、足の指を拘束し
骨盤の動きを停止させてしまうので
演奏の質に大きな影響がでます。
ヒールが高すぎるものも、足首が絞まってしまうので
演奏に影響があります。
足首が絞まれば同時に手首も絞まりますから。
幅のきつい靴で弾いたら、演奏がボロボロ、、ミス連発になった生徒一名。。
ヒールの高い靴で弾いたら、音の響きが半減した生徒一名。。
二人とも靴を脱いで弾いたら、演奏が一瞬で良くなるのを体験して
悲鳴!笑。。
二人は、あわてて、靴を買いにでかけました。
その他、踏み方の癖や靴の裏の素材によって
ペダルを踏んでいるあいだに靴が滑っていってしまうこともあり
靴はなかなか難しいですが、根気よく快適な靴を
探すようにしたいですね。
私の経験では、靴の先が丸いもの、ヒールは3cmぐらいが
音もよく身体も動きやすいと思っています。
最近はピアノ用のパンプスも出ているみたいですけれど
やはり、その靴も先が丸く、ヒールは3cmほどでした。
そう言われても、自分になにがあうのか、はっきりわからない、、という人は
いろいろな条件の靴を用意して、弾き比べをしてみると
違いがはっきりわかり、自分にあう靴の条件がわかってきます。
衣装や靴が悪いと、演奏の質も落ち、音が悪くなると書きましたが。。
実はそれ以上に、、身体が緊張して、心の緊張スイッチがオンになるので(身体の緊張と
心の緊張はつながっていますから)
舞台でひどい緊張を引き起こすということも起きたりします。
もちろん、なにを着ても緊張しません!という方もいらっしゃるでしょうけれど
緊張傾向にある人は、衣装や靴を締め付けのあるものにすると
確実に緊張する方に引っ張っていかれます。
本番ですごくあがるんです、、なんとかなりませんか..と言って
レッスンに来る方がよくいらっしゃいますが、そういう方は
まず手っ取り早い方法として衣装や靴を見直してみるといいかもしれません。
靴も服も演奏を演出するツールであるのと同時に
演奏のための重要な道具。
しっかりと「比較」して、慎重に選びたいですね。
ピアノ演奏では下着や洋服で音が全然変わること、
指先のコントロールの精度が全く違ってくることを、
私はレコーディングのときに
思い知らされました。
肋骨を絞めてしまう女性の下着、、寄せて上げたりすると(笑)
腕の動きは断然悪くなります。
そして、自分が共鳴しなくなるので、音の響きも半分以下に。。
発表会の直前、レッスンでドレスを着て弾こうとした人が中に
ゆるい補正下着のようなものを着ていて、、
カプースチンの「夢」を弾いたら、
響きが全くなくなって、子供用の練習曲のようになってしまいました。
その場で普通の下着に着替えたら
音色が倍増。別人の演奏。。
本人、、悲鳴!笑。
ちなみに、ドレスは肩ひもがないタイプだったので
胴体を少し絞めておりました。
ちょっとだけファスナーを開けると、、、(本番、こんなこと
出来ないけれど。笑)
さらに響きがぐんと増して。。。
その人は大きな衝撃を受けて、次回は機能性でドレスを
選びたいと言っていました。
本番直前に、ちょっとアームホールがきついかなという
ドレスを用意していた人が、演奏していると身体にだんだん力が入ってきて
しまうという理由で、その着用を諦めました。
身体が緊張すると、音が硬くなりますし、音がわからなくなりやすいですし
おまけに緊張を促進しますから。。
妥当な判断だったと思います。。
私の経験で言えば、ドレスは、着たときに思いっきり息を吸い込んでも
胸や胴回りが締め付けられないぐらいゆるいものだと、音に影響が出にくいようです。
肩ひもがないものは、胴体を絞めなければならないので
できれば肩ひもはあった方がよいようです。
下着のお勧めは、やっぱりヌーブラ。
肋骨が自由になると、弾けなかったものがスルスル弾けることも。
ストッキングを履かない、というのも効果的。
ストッキングを履くと骨盤の動きが悪くなるので、演奏が硬くなりやすく。
音の響きも減ってしまいます。
ファッションとして美しいとは言えないかもしれませんけれど、
ストッキング無しで靴をはく方が音はグッとよくなります。
細かいパッセージも弾きやすくなります。
足首から先のストッキングならよいですかと聞かれることもありますが
これまた、足の指が拘束されるので、履かないほうがやはり
弾きやすいです。
さらに細かいことを言えば、ウエストを絞めても音は変わるし。。
背中で紐をしぼって胴体の調整をするドレスも
絞め方によっては音が変わるし。
どこまで、こだわるか、、は、それぞれの判断ですが(美しさも重要ですから)
知らないで衣装に足をひっぱられるようなことのないように
したいですね。
こういう話は実は普段レッスンも伝えていますが
「比べて」はじめてわかることなので
伝えても伝えても
本人は「大丈夫でした。家で試したら普通に弾けました」と
言うことが多いです。
衣装は着て弾いてみて、問題がないかチェック
あわせてユルユルのパジャマで弾いて、その演奏の質に
変化がないかどうか比べることがとても大切です。
「大丈夫です」と本人がもっと言いがちなのが「靴」。。
今回、ほとんどの人がそう言ったのですが、、。
念のため、全員の靴をチェックしました。
靴は履くだけで足を緊張させ、足の指を動きにくくします。
先が尖ったもの、幅がきついものに関しては、足の指を拘束し
骨盤の動きを停止させてしまうので
演奏の質に大きな影響がでます。
ヒールが高すぎるものも、足首が絞まってしまうので
演奏に影響があります。
足首が絞まれば同時に手首も絞まりますから。
幅のきつい靴で弾いたら、演奏がボロボロ、、ミス連発になった生徒一名。。
ヒールの高い靴で弾いたら、音の響きが半減した生徒一名。。
二人とも靴を脱いで弾いたら、演奏が一瞬で良くなるのを体験して
悲鳴!笑。。
二人は、あわてて、靴を買いにでかけました。
その他、踏み方の癖や靴の裏の素材によって
ペダルを踏んでいるあいだに靴が滑っていってしまうこともあり
靴はなかなか難しいですが、根気よく快適な靴を
探すようにしたいですね。
私の経験では、靴の先が丸いもの、ヒールは3cmぐらいが
音もよく身体も動きやすいと思っています。
最近はピアノ用のパンプスも出ているみたいですけれど
やはり、その靴も先が丸く、ヒールは3cmほどでした。
そう言われても、自分になにがあうのか、はっきりわからない、、という人は
いろいろな条件の靴を用意して、弾き比べをしてみると
違いがはっきりわかり、自分にあう靴の条件がわかってきます。
衣装や靴が悪いと、演奏の質も落ち、音が悪くなると書きましたが。。
実はそれ以上に、、身体が緊張して、心の緊張スイッチがオンになるので(身体の緊張と
心の緊張はつながっていますから)
舞台でひどい緊張を引き起こすということも起きたりします。
もちろん、なにを着ても緊張しません!という方もいらっしゃるでしょうけれど
緊張傾向にある人は、衣装や靴を締め付けのあるものにすると
確実に緊張する方に引っ張っていかれます。
本番ですごくあがるんです、、なんとかなりませんか..と言って
レッスンに来る方がよくいらっしゃいますが、そういう方は
まず手っ取り早い方法として衣装や靴を見直してみるといいかもしれません。
靴も服も演奏を演出するツールであるのと同時に
演奏のための重要な道具。
しっかりと「比較」して、慎重に選びたいですね。
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