ピアノの前で緊張する人は、お尻がかたくなっている
2022.09.07.10:59
前回のブログでは、「下半身が機能すること」と「脱力」の関係について書きました。
実は下半身が自由であることは、運動の質だけでなく
精神面にも大きな影響を及ぼします。
ピアノを弾く時に不安だったり緊張したり、ソワソワして集中できなかったり、、、
そんな経験がありませんか。
そんな時は、必ずお尻が緊張しています。
お尻についている大臀筋はとても広範囲に付着しています。
背骨の一番下についている仙骨、尾骨にも、、
骨盤の骨にも、、
脛の骨にも、、つながっています。(大臀筋は途中から腸脛靭帯という靭帯に
なっていくのです)
だから、お尻が緊張すると
背骨と、骨盤と、膝が動かなくなります。
肋骨は背骨が動かなければ動けないので
呼吸もしづらくなります。
つまり、お尻が緊張すると、身体ががんじがらめになって
さらには呼吸も浅くなるので精神状態が悪くなります。
それだけではありません。お尻の緊張から背骨が動かなくなると
演奏中に頭が振れやすくなり、これがまた不安を作り出します。
これは頭が振れると「現状把握の力」が低下してしまうからです。
首から上には、たくさんの感覚器がついています。目、鼻、耳、口、、などの感覚器の
情報から、脳は、今「どこにいて」「どうしているのか」を理解し、
「どうしたら良いのか」を判断するのです。
頭が振れると、これらの感覚器の情報の質は一気に低下します。
(頭を振ったら、見るのも聞くのも大変になりますね?)
感覚器からの情報が低下すると、脳は自分の現状も把握できず、
どうしたら良いかの判断も行えません。
そんなふうに「脳が情報不足で困っている」時に、私たちは
「なんだか不安」と感じるのではないかと私は考えています。
レッスンで「弾くことが不安」とおっしゃる方々は
背骨がしなやかに使えるようになるにつれ
「弾くのが怖くなくなった」とおっしゃいます。
私自身も同じような経験をしています。
もしも不安感に悩まされていたら、それは性格のせいでも練習不足のせいでもなく
情報不足を疑ってみても良いのではないかと思います。
ところで、なぜ背骨が緊張すると頭が揺れるようになるのでしょう。
背骨が固定されていたら頭は動かないのでは?と思う人もいるのではないでしょうか。
身体の本来の設計では、背骨が動いても頭は動かないでいられるようになっています。
背骨は呼吸するたび動くので、背骨が動くたびに頭が揺すられていたのでは
落ち着いて何かをすることはできません。
背骨は小さな骨の集合体で、繊細にしなやかに動ける構造です。
頭蓋骨と背骨(首)の一番上の部分の間は、わずかながらスライドする設計になっています。
風船が頭だとすると、背骨はそれについている紐のようにゆらゆらと自由に
動くことができるのです。
背骨が緊張すると、頭と背骨の関係は一気に変化して、
「キャンディ(頭)に硬い棒(背骨)が刺さっている」ようなものになってしまいます。
これでは、棒の部分(背骨)が、手足の動きや、呼吸で動くたびに
頭まで振れてしまいます。
自由な背骨の動きは、現状把握を確かにするため
「なんとなく不安」を「なんとなく安心」に変えてくれます。
自由な背骨の動きがもたらす、豊かな呼吸も同様の働きをしてくれます。
自由な背骨の動きは、自由なお尻から。
あなたのお尻はどんな状態ですか。
お尻を緩める簡単エクササイズ、ぜひ試してみてくださいね。
『お尻を緩めるエクササイズ』
1.椅子に座って、お尻と椅子の間に手を入れて、お尻の骨(坐骨)を探す。
2.お尻の骨が見つかったら、椅子から手を抜く。
3.座ったまま足を床から浮かせて、椅子の上でお尻で歩く動作をする。
その時お尻の骨(坐骨)で歩くイメージ。
4.慣れてきたら、どんどん「お尻の穴を広げるイメージ」でひたすらお尻歩き。
動きに慣れたら、背骨を触って、おしりと一緒に背骨が揺れているか確認してみましょう。
背骨の腰の部分、胸の部分、首の部分、みんな揺れていますか?
床に足をついても、お尻歩きの動作(お尻を片方ずつ座面から浮かせる動作)が
できたら、いつも通り普通にピアノを弾いてみてください。
心と身体がほんの少し、穏やかで柔らかで自由になるのを感じられるのではないかと思います。
♪ピアノと身体の関係にご興味がある方は無料モニターレッスンを受けてみませんか?
コンフォータブルパフォーマンスメソッド
遠方の方はオンラインでも対応しています。
実は下半身が自由であることは、運動の質だけでなく
精神面にも大きな影響を及ぼします。
ピアノを弾く時に不安だったり緊張したり、ソワソワして集中できなかったり、、、
そんな経験がありませんか。
そんな時は、必ずお尻が緊張しています。
お尻についている大臀筋はとても広範囲に付着しています。
背骨の一番下についている仙骨、尾骨にも、、
骨盤の骨にも、、
脛の骨にも、、つながっています。(大臀筋は途中から腸脛靭帯という靭帯に
なっていくのです)
だから、お尻が緊張すると
背骨と、骨盤と、膝が動かなくなります。
肋骨は背骨が動かなければ動けないので
呼吸もしづらくなります。
つまり、お尻が緊張すると、身体ががんじがらめになって
さらには呼吸も浅くなるので精神状態が悪くなります。
それだけではありません。お尻の緊張から背骨が動かなくなると
演奏中に頭が振れやすくなり、これがまた不安を作り出します。
これは頭が振れると「現状把握の力」が低下してしまうからです。
首から上には、たくさんの感覚器がついています。目、鼻、耳、口、、などの感覚器の
情報から、脳は、今「どこにいて」「どうしているのか」を理解し、
「どうしたら良いのか」を判断するのです。
頭が振れると、これらの感覚器の情報の質は一気に低下します。
(頭を振ったら、見るのも聞くのも大変になりますね?)
感覚器からの情報が低下すると、脳は自分の現状も把握できず、
どうしたら良いかの判断も行えません。
そんなふうに「脳が情報不足で困っている」時に、私たちは
「なんだか不安」と感じるのではないかと私は考えています。
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背骨がしなやかに使えるようになるにつれ
「弾くのが怖くなくなった」とおっしゃいます。
私自身も同じような経験をしています。
もしも不安感に悩まされていたら、それは性格のせいでも練習不足のせいでもなく
情報不足を疑ってみても良いのではないかと思います。
ところで、なぜ背骨が緊張すると頭が揺れるようになるのでしょう。
背骨が固定されていたら頭は動かないのでは?と思う人もいるのではないでしょうか。
身体の本来の設計では、背骨が動いても頭は動かないでいられるようになっています。
背骨は呼吸するたび動くので、背骨が動くたびに頭が揺すられていたのでは
落ち着いて何かをすることはできません。
背骨は小さな骨の集合体で、繊細にしなやかに動ける構造です。
頭蓋骨と背骨(首)の一番上の部分の間は、わずかながらスライドする設計になっています。
風船が頭だとすると、背骨はそれについている紐のようにゆらゆらと自由に
動くことができるのです。
背骨が緊張すると、頭と背骨の関係は一気に変化して、
「キャンディ(頭)に硬い棒(背骨)が刺さっている」ようなものになってしまいます。
これでは、棒の部分(背骨)が、手足の動きや、呼吸で動くたびに
頭まで振れてしまいます。
自由な背骨の動きは、現状把握を確かにするため
「なんとなく不安」を「なんとなく安心」に変えてくれます。
自由な背骨の動きがもたらす、豊かな呼吸も同様の働きをしてくれます。
自由な背骨の動きは、自由なお尻から。
あなたのお尻はどんな状態ですか。
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『お尻を緩めるエクササイズ』
1.椅子に座って、お尻と椅子の間に手を入れて、お尻の骨(坐骨)を探す。
2.お尻の骨が見つかったら、椅子から手を抜く。
3.座ったまま足を床から浮かせて、椅子の上でお尻で歩く動作をする。
その時お尻の骨(坐骨)で歩くイメージ。
4.慣れてきたら、どんどん「お尻の穴を広げるイメージ」でひたすらお尻歩き。
動きに慣れたら、背骨を触って、おしりと一緒に背骨が揺れているか確認してみましょう。
背骨の腰の部分、胸の部分、首の部分、みんな揺れていますか?
床に足をついても、お尻歩きの動作(お尻を片方ずつ座面から浮かせる動作)が
できたら、いつも通り普通にピアノを弾いてみてください。
心と身体がほんの少し、穏やかで柔らかで自由になるのを感じられるのではないかと思います。
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